評話コースを必ずや復活させねばならない
ー評話口演ではプロの言葉遣いは丁寧であるー
姑蘇晩報 逢治 実習生 王寧
先日、“2007年江蘇、上海迎春評話公演”活動が行われ、上海、南京、蘇州の評話家11名が光裕書場に集まりその芸を互いに磨き合ったのに対して、聴き手は評話芸の魅力にかなり感銘を受けた。
昨年6月、第一回中国国家レベルの非物資文化遺産リスト中に見事に選ばれた蘇州評弾は、全国の演芸の中でもトップにランク付けされた。しかし、弾詞と比べ、蘇州評話の立場は明らかに行き詰っており、その400年余りの歴史の中でも既に時代の歩調に追い付いていない。古い評話家が世を去ったのに伴い、かなり多くの伝統演目が次第に失われて行く。そして、評弾学校の評話コースも鳴りをひそめ姿を消してから7年が経つ。さらに、蘇州評弾団所属の40人の演者のうち、評話は3名にすぎない。
しかしながら、評話が今回くらい受け入れられたこと、とりわけ新編の現代演目が聴き手の好評を得たことこそ、評話の堅固な生命力を明らかに示したものはない。今回は二部構成で、第一部は聴き手にとってご存知の優秀なる長編出し物の抜き読みで、例えば、《七侠五義》、《三国志演義》、《水滸伝》等である。そして第二部では、新編の現代長編演目の《江南紅》、《文革風雲》、《紅墻紀事》等の抜き読み及び短編評話の《詩詞》である。木戸銭が20元(日本円300円相当)と高額であったが、しかし、第一部の入場者数が210人あまりで、第二部は史上記録を突破して280人に達し、ついには20名ほどの聴き手が席を確保できずに立ち見で鑑賞することになってしまった。
既に古希を過ぎた評話芸術家である金声伯や呉玉宝の宝刀は未だ衰えず、十八番の出し物である《七侠五義》や《水滸伝》を引っさげて舞台に上がり、今回の迎春評話公演を激励した。一方、新編の長編出し物では、書場での活躍が目覚しい中堅どころの李剛、姜永春、王池良らが舞台に上がった。《昆明血案》、《文革風雲》、《紅墻紀事》はいずれもこの数年来、好評であるばかりか客を呼べる傑作である。また、蘇州評弾団結成以降初めての現代長編評話である《江南紅》も、今回は、若手の袁新華によって再演された。このうち、李剛は最近好成績を上げている。即ち、杭州青年路にある大華書場で《文革風雲》を演じた際には、当書場では1994年以来初の最高の木戸銭価格を生み出し、そして、会場のスペースにも限りがあるために最後部座席は会場の扉の外に設けられた。李剛は次のいくつかの点を指摘する。評話は発展させるべきもので、ただひたすら旧習を守っているわけにはいかない。そして、伝統演目は聴き手の好みに基づき改革しなければならない。一方、現代を取り扱った出し物を多く創り、極力毎日、聴き手に対し新しい情報を提供することによって、お前の評話は聴く値打ちが有ると思わせること。その上、評話家は創作活動と同時に、自分の演技技巧や技法に手を加えより良いものにしなければならない。
評話の現状に対し、ベテランの評話芸術家ばかりでなく中堅の評話家も憂慮の念を示す。評話座談会において、金声伯、呉玉宝、張国良、楊玉麟などの評話芸術家たちは評話の現状を分析し、いかに評話のマーケットを回復すべきか、いかに評話を発展させてゆくべきか、建設的な意見が出された。彼らは一部の評話家が開篇を唄ったり転業したりするのに対し不満を示す一方で、中堅、若手の評話家が主体となって大任を担い、評話を守り切り、新しいものを作り出さなければならないと指摘する。具体的な提案として;先ず、後継者を育てること。関係する公的機関はこれを重視し、評弾学校の評話コースを復活させること。次に、評話家を重視すること。政策上の調整を通して、弾詞と評話の演者の待遇を同等にしてほしい。三番目に、より多くの優秀な作品を生み出すこと。これは、一面では評話家の新作活動を励ますと共に、他面では、今回のような研究討論会や公演などをより多く開催することによって経験の相互交流を可能となるためである。蘇州評弾団の周明華副団長によると、今回の催しを通じて、中堅若手とベテラン芸術家との間には実力の上でギャップが有ると感じられ、大いに勉強になったと言う。
評弾学校にこの7年間評話コースが無い状況に対し、李剛は次のように考えている。一人の評話家として備え持つべきものとして、先ず、苦労すること。講釈場回りは大変辛いことで、ひ弱な者では出来ることではない。次に気力を保ち、孤独に堪え忍ぶこと。演目の作成や口演の過程では、資料にあたらねばならないし、繰り返し稽古しなければならないし、また、冷や飯を食わされることを覚悟しなければならない。三つ目として声が良いこと。“言葉がはっきりしていて、気力に満ちあふれて” いなければならない。四番目は融通を利かせること。即座の反応、現場感覚に優れていること。
( 原文は2007年2月7日に姑蘇晩報告B1版に記載)