第五章:“蘇州評弾”を大いにバックアップした大物政治家、陳雲氏
蘇州評弾は中国共産党の第一世代の政治家の手厚い保護を受け、毛沢東、劉少奇、周恩来、陳毅らの公演鑑賞は一度に止まらない。その中で最大の貢献者が陳雲氏である。
陳雲氏(1905年―1995年)は、中国共産党の元老であり、“経済、駕籠の鳥論”を提唱した政治家として、ケ小平の開放政策論と対照的な評価を受けている。
もともと評弾愛好家で、評弾改革について多くの提言を行い、蘇州評弾学校は1992年に同氏の提議で開設され自ら校名の揮毫を行い、今日でも名誉校長である。また、上海郷音書苑の1985年11月開業時には同氏自らの揮毫を得ている。
1983年に出版された書籍、「陳雲同志の評弾に関する談話と通信」には1959年から1983年までに発表された同氏の論文、講演、通信など40編が掲載されている。その中でよく引用される言葉は下記の通り;
l 評弾は江南の掌中の珠(たま)
l 評弾は評弾らしく、その特徴を失してはならない
l 評弾に笑いがないと寂しい
l 古典に七分の利が有れば良しとし、新作では三分の利で良い。
l 人材を育成し、読み物を創出し、正道を歩み (1)、評弾芸を継承し発展させることが第一義で、金銭問題は第二義

陳雲氏
写真は2007年10月18日、上海郷音書范にて評弾鑑賞の際に上海評弾団より寄贈された冊子「忘れがたいご配慮、郷音への思い入れ」の表紙
―完結―
参考文献
蘇州評弾 周良著 蘇州大学出版社 2000年出版
評弾文化詞典 漢語詞典出版社 1996年出版
芸海聚珍 周良主編 古呉軒出版社 2003年出版
陳雲と蘇州評弾界の交際実録 周良編 中央文献出版社 2000年