5.蘇州市政府の蘇州評弾振興施策
(1) 評弾博物館の設立
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2004年6月28日開設。建物総面積839u。1.2万件余りの評弾関連貴重資料を保管。江蘇省、蘇州市が申請し、中国文化省の認可による。内部は3部門に別れ、入口で評弾の概況が紹介され、次の部屋には清代の形式に基づく書場が敷設され定期的に公演が行われる。そしてもう一室には評弾の歴史や著名な評弾家の写真が展示されている。
(2) “国家非物質文化遺産”(重要無形文化財)の認定授与
2006年5月26日に、蘇州評弾が中国政府文化省より“国家非物質文化遺産”(重要無形文化財)の認定を受けたのに伴い、蘇州市政府では6月26日午後「蘇州市非物質文化遺産及び評弾に関する活動会議」が開催され、以下四つの提言書が提出された。
@蘇州評弾の継承・発展に関する制度確立。A農村や居住地区にて長編演目の公演可能な書場開設に対する奨励施策。B後継者育成制度。C蘇州評弾に関する管理指導制度
なお、市当局は「二年以内に市内60の農村・郊外地域に、それぞれ1軒ずつ書場を建設する」意向である。(中国評弾ネットより引用)
6.“茶座”で演じられる“開篇”
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開篇とは、本来、弾詞のマクラにあたる部分で、演者が楽器演奏をしながら七言で構成された詩歌を吟ずること、それだけで完結した物語となっている。弾詞の流派別のお家芸、十八番が発揮される箇所である。
また、開篇だけ独立して“茶座”という遊興場所で演じられる。ここでは、客席ではお茶、菓子など食しながら、気楽に舞台の演者に演目をリクエストでき、演者はそれに応じる。
蘇州市内にある茶座では、夜7時ごろより11時ごろまで開かれている。お茶代が20元―30元(日本円:300円―450円)で、一曲のリクエストが30元〜100元(日本円:450円―1,500円)。
「客層は、昼間の書場とは対照的に、市外からの観光客や現地滞在の台湾人ビジネスマンである。客の満足度は内部の雰囲気、演者の演技力、従業員の身なりや接客態度如何による。“ほとんどの客が雰囲気を味わうために来る”し、“評弾に精通している客とはいえないが、蘇州評弾特有の雰囲気を味わおうとする。そこで茶座では、ハード面とソフト面の双方を完備しなければならない”」(中国評弾ネットより)
以前、光裕書廰で出くわした光景。
1.地元企業が他都市から来た顧客を茶座につれて来た。この御仁、かなり御酒を召されているようで酩酊気味。しきりに演者に声をかけている。地元企業の方も“仕方ない”という素振り。一時間後に席を離れたが、縁者は“しんどい”と思いつつそれを顔に出さずに舞台を続けたのは見事。
2. 北京から出張で来た人もいたが、これも江南情緒を味わっているように見えた。
3. 手洗いへ行くのに楽屋の横を通ったら、年長の評弾家が若手に指導していた。師弟関係を見て取れた。
4. 他の茶座へ夕方7時ごろ行ったらまだ始まっておらず、演者が蘇州評弾学校の生徒に稽古をつけていた。リクエストしたら「悪いけれどそれは生徒にやらせて、私は他の曲を唄う」と言う。こういう客と演者の交流がなんとも言えない味わいである。