第四章:“蘇州評弾”の現状
1. “書場”の様子
今日、人々の生活観念の変化、及び各種の新しい文化活動やレジャーが増加し普及する中で、書場はますます深刻な打撃を受け、それが評弾の発展に不利になっている。
因みに、1960年代中期までの評弾の最盛期には揚子江下流一帯には1000軒余りの書場が有り、2000人の評弾家が活躍し、長編の公演演目は150余り、観客動員数は映画に次ぐ第二位であった。(中国評弾URLより引用)
今日では、現在、蘇州市中心部の書場は7箇所、周辺を含めると37箇所である。(同上中国評弾URL引用)一方、上海市内の場合、上海評弾団のURLが毎月公表する市内書場公演リストでは市内合計36箇所の書場が掲載されている。
上記中国評弾URLによると「入場料は安く、経営も苦しく主に民間もしくは評弾団が直接経営にかかわっている。民営の場合、入場料は最低中国通貨3元(日本円45円)で、これには喫茶用の湯飲み茶碗、茶葉、湯が含まれている。」ので、「蘇州市では民営書場には補助金を出すことを検討」している。
「聴衆の90%以上は退職した老人である。演目は長編で連続物、ごひいき連は毎日書場通いを」する。(同上中国評弾URL引用)。公演時間は、これらの主要顧客を考慮して、昼12時から午後の2時の間に開講して途中休憩10分を入れて2時間が普通である。上海市内には毎日午前8時半開始の所も2箇所ある。
張学良伝」口演者:張暁梅 |
風雲、文化大革命」口演者:李剛 |
(福島守撮影) |
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2.評話と弾詞の公演割合
2006年12月の上海市内の公演日程が上海評弾団URLに掲載されている。36箇所の書場で、上席(1日〜15日)と下席(16日〜31日)では、評話のみの公演が25席、弾詞だけは34席、その他評話、弾詞が同時上演される箇所が2箇所ある。
総じて評話が不振と言われる。「(蘇州市の繁華街にある光裕書苑の場合)、本年7月の一日(昼席)の入場者数は70人〜80人にすぎない。」(中国評弾ネットより引用)。因みに筆者が本年9月に覗いた蘇州梅竹書苑での評話公演でも同数。雨天であったが、上海繁華街で2回評話を聴いた。そのうち、雅盧書場(1時半開演:250席)では30名、そして軽工書苑では午前9時の開演だが100人前後の席が埋まった。
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蘇州・蘇州評弾団直営の梅竹書苑 |
上海・民営の雅盧書場 |
(福島守撮影2006年10月) |
(福島守撮影2007年4月) |
3.別格の書場―上海郷音書苑
本来は上海在住の評弾家が組織する上海評弾団が1985年に稽古場として開設された書場。開所当時は80席。昼が評弾公演、夜にはバー並びにダンスホール営業という時期が長く続いたが、その後、上海市役所と上海文廣グループが500万人民元余り(訳注:6千5百万日本円)を投じて全面改修を行い、2004年4月28日に評弾専門書場として再開された。
揚子江下流一帯では最高級の書場と評価され、そこでは専ら高い評価を受けた評弾家が出演する。評弾文化詞典によると、ここの「聴衆は高齢の知識層や帰国した中国系の人々が多い」という。因みに入場料は、20元(約300円)と30元(約450円)の二本立て(湯飲み茶碗、茶葉、湯を含む)。
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(以上2007年4月 福島守撮影) |
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